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【明日への希望】

昨年、作品をご購入いただきました
株式会社グラン・ママ奈良の山本社長にお会いしに伺いました。

山本様の会社では、洋服のお直しやリメイクを手がけられており、
事務所で約1時間ほどお話をさせていただきました。

奈良は、日本の墨の約9割を生産し、また「奈良筆」ブランドの産地としても知られています。
そんな地で、書の活動への想いをお話しさせていただきながら、
今後は奈良でも活動を広げていけたらという夢が膨らみました。

今回、事務所に飾っていただいている作品に再び会いたく、
ご挨拶を兼ねてお伺いさせていただきました。

昨年の個展で発表した作品【明日への希望】。
思い入れの深い一作に、もう一度出会うことができ、とても嬉しく思いました。

作品:【明日への希望】
制作年:2024年

私が高校生の時に書いた作品のリメイク。
掛け軸にして実家の和室に飾っていました。
書を通じて、想いが誰かの心に届けられるということを
初めて経験させてくれた作品です。
うつ病含め、心の病をいくつも発症し、
毎日涙が止まらない日々が続いていました。
生きる気力を完全に失っていました。
死にいつも向き合っていた。
そんな私が、全エネルギーを込めて書いた作品です。
弱々しい作品だけれども、かすかな希望だけはもっていたようです。

もう人生を投げ出したいと思っていたけれど、そうしなかったのは、心のどこかで「もしかしたら、いいことがこの先起こるのかもしれない」と一寸の希望があったからです。
その希望が、当時の私の唯一の支えでした。

闘病する中でいつも思っていたこと。
「みんな勉強も部活も頑張って過ごしていて、朝もしっかり起きて授業も受けている。それに比べて私は何一つできなくて、頑張れていない。こんな私、将来仕事できているのかな? 生きれているのかな?」

そんな当時の私に話しかけたい。

「10数年先のあなたは、朝はしっかり起きて、毎日夜まできちんと仕事できているよ。家でも職場でも支えてくれている人がそばにいるよ。夜は赤ちゃんみたいにたくさん寝られているよ。だから何も心配しないでほしい。」

そして一番伝えたいことは
「あなたが一番頑張ってる。生きていてくれてありがとう。」