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写経の効果 ~90日目を終えて~

こんにちは。桔梗です。
現在、大阪府堺市にて
大人のペン習字/書道教室で講師をしながら
書道家として活動しています。

3ヶ月前から毎日写経を書くことを始めてみました。
私が写経を始めた動機は「腕を鈍らせないため」です。
私は筆を2日持たないと鈍ります。
1日だとあまり気づかないのですが、
2日練習を空けると運筆の感覚が変わります。
1週間空いてしまうと筆圧の調節が上手に出来ずに
真っ直ぐな線を出せなくなります。

そのため、毎日欠かさず練習する必要があります。
特に小筆は筆圧の調節が難しく、
「なにか毎日練習する題材はないものか」と考えていました。
思い至ったのが写経でした。
写経はお釈迦様の教えが凝縮された般若心経というお経を書くことです。
毎日300字程度の練習はとてもためになると思いました。

「毎日はしんどいのでは」と考えましたが、
1ヶ月も経つと慣れました。
書かないほうが少し違和感を覚えます。
人は何かを習慣化する時に3ヶ月はかかるそうです。

また、写経にはいろいろな効果があると言われていますが、
特に私は頭を整理することが出来ています。
書きはじめの時に、
あれもこれも大変だ! と深刻に捉えてしまい
心が落ち着かずザワザワしていても、
書き終える頃には頭がスッキリしてまとまっていたりします。
「今はそんなに深く考える必要ないか」と一旦保留することが出来たり、
「なんとかなるかも」と前向きな気持ちになることもあります。

なにかに没頭したり、集中することは大事なんだと改めて感じています。
目の前の状況を、自分の力では変えられないことが生きていたら起こります。
努力だけではどうしようもないことがあります。
その状況を深く考えて無理に解決策を探さなくてもいいと思っています。
別のことに集中していたら、なにか解決策が見えるときがあります。
私が写経を始めて一番実感したことです。

「腕を鈍らせないため」で始めた写経ですが、
3ヶ月たった今、写経からそれ以上のものを
いただいている気がしています。
写経90日目の感想でした。

桔梗